シリーズ完結

捩れ屋敷の利鈍 (講談社文庫)

捩れ屋敷の利鈍 (講談社文庫)

赤緑黒白 (講談社文庫)

赤緑黒白 (講談社文庫)

これってネタバレだよな…注意!!
実は先月もしくは先先月にやっと読み終えたためあまり記憶無し(苦笑)
しかも捩れ屋敷の存在を忘れて先に最終巻の「赤緑黒白」を先に読んでしまった。
ので、紅子さん達が図書館であった女の子はずっと萌絵だと思っていました。
でも真賀田博士だとしたら、時間軸がずれているよな…まぁ作者が作者なんで本編に関係無い部分でメタっぽくなっても仕方が無いかと許せるけど。
っていうかVシリーズ当初は紅子さんのイメージは真賀田博士だったので、萌絵と似ているといわれてもピンと来ないなぁ。
シリーズ全般に見て、中だるみをした感じがした。
個人的に「黒猫の三角」「人形式モナリザ」「赤緑黒白」と最初付近と最終巻がお気に入りなので、そのせいもあるかも。
この3冊はストーリーもさることながら、全体的にどことなく緊張感を感じたんだけどなぁ。
まぁ密室の仕掛けとかついて行けない部分がちらほらあったせいかもしれないけど。
う〜ん、あと期待を裏切られてしまった感があるのかも…キャラとか。
メインキャラが4名もいたのでS&Mシリーズと違って群集劇としても楽しめると思っていたんだよなぁ*1
結局は紫子はラブコメ以外に機能せず、設定だけはずば抜けて濃いキャラな練無なんて某キャラに似ているという以外には濃さの割にあまり意味の無いキャラだったし。
探偵役の紅子さんも何考えてんだか不明で、ガードが固過ぎてよくわかんないキャラだし。
犀川先生もそうだったけど、彼の場合萌絵の疑問に答えたりしてその断片を少し少しとさらし出しているので、まだ掴みがいがあったけど。
意外な感情を出した時って大概林警部や七夏さん相手だったんだよなぁ、どす黒い雰囲気漂わせた…
七夏さんといえば後半のキレっぷりが凄かったなぁ(笑)この人って苦労性のイメージが合ったせいか意外でした。
最後の紅子さんと保呂草さんとの別れのシーン。
解説では「貴婦人と騎士との関係」「相手が人妻ゆえのプラトニックラブ」「ロマンテイスト」とか書かれていたけど、ただ単に紅子さんに自分がどれだけ尊敬しているかを示すパフォーマンスとしてその場の雰囲気や紅子さんのキャラに合わせて芝居がかった態度をとっただけのような気がするなぁ。
そこまで情念豊なキャラには思えなかったので…。


タイトルのつけ方は森先生らしさが出ていてどれも秀逸。
なんかいつもの遊び心をストーリーや構成にではなくてタイトルに全てを注いだような感じがしなくもないんですが…
あれ?シリーズ全体の感想が大部分を占めている…あはは

*1:○人称とか記述者による虚構だとかは置いといて