人身御供は誰?

●リミット 刑事の現場2 #2「偽善者」(7/18)

やっぱりデコ隠している未來君の方がイイなぁ〜。


いや〜暗い、暗いわ…画面もそうだけど(うち、アナロ熊な揚句にブラウン管TVなんで結構厳しい)話がまたブラックだわ…。アバンのネット書き込みシーンや野次馬が火災現場で面白がって携帯で動画撮るところとかで、また若者のホームレス狩りみたいなことやるのかなぁと思ったら、予想の斜め上をかっ飛んだとても嫌な展開だった。いや〜そんな単純なモノでは終わらないね。


田宮に放火をさせた会長もそれを煽った町内の人達も同じ。ネットに書き込んだり、直接煽った町内の人々は「まさかやるとは思わなかった〜」と他人事。これってまさしく集団心理だな…イジメや集団リンチと大して変わらない。いい年齢した大人たちがこうなんだもんなぁ…子供の世界でイジメが無くなるわけがないわな。
邪魔だから燃やしてしまえって、相手が人間どころか生物だと思わないからこそ出てくる言葉だよなぁ。ホームレスのことをゴミ扱いしてたけどさぁ…自分達が体を病んだりして働けなくなったり、家族を失ったり、会社をリストラされたりして、色んな理由で住むところを追われて、路上で生活する羽目になることだって有り得ることなのに…。特にこのご時勢だとホームレスのこと他人事で片づけられないと思うけどなぁ。
好奇心で事件に立ち入って、後は啓吾に丸投げする地味に活躍した預かり警部補にじわっと嫌悪感沸きました。
ひとまず火災現場では野次馬連中を動画で撮ってたら後で役に立ちそうですな。

ラストの啓吾が茉莉亜に「そばにいてくれるだけでいいんだ」って、彼女にではなくてまるで自分に言い含めているみたいだったわ。
茉莉亜の死んだ彼の事が気になるのに、彼が描いた絵を好きだと言って飾る辺りが確かに偽善っぽいけど…どうでもいいけど「偽善者」という言葉って、卑怯な武器だよなぁ。


官僚たちの夏 #3(7/19)

オッサーンパラダイスにレトロなセットや背景、日本の近代史好きな自分としては、万歳三唱ドラマなんですが、見ていて何かつまらなくて…このつまらなさは一体何だろうとやっと気づいたわ…全部セリフで説明されてるんだな。(超今更な意見)やっぱりベテラン揃いなんで、ただ話しているシーンだけでも見応えあるけど、ただそれだけなんだよなぁ…。全体的にみると、結局話がどこに動いたのかよくわからずに、ただそこにあるだけ。最終地点だけわかって、その過程がさっぱりわからない…。
ただでさえ、政治モノって会議、密会、会議という風に、場面を動かしようがないのになぁ…セットや役者にお金かけてるのよくわかるから、尚更惜しいわ、本当に…。


昔、社会の先生が授業で戦後の対米貿易の輸出筆頭だった紡績製品は、アメリカではメイドインジャパンは粗悪品の代名詞で、アメリカ映画で服が破れるシーンは全て日本製品だったと言っていたのを覚えていた*1ので、ラストの今回のオチとなる鮎川の「本当だ、OKAYAのシャツは破れません」にぐっと来ました。会社が潰れる云々というのもあったけど、それ以上に今までのように安い粗悪品ではなくて、品質の良い製品を世界に見せて行くという誇りがあったんだろうなぁ。

*1:何故、そんなことを覚えていたのか相変わらずな自分の記憶能力が意味不明です