サラエボの花

まだ公開中なので隠し
ほんの少しだけど。

率直な感想は「えっ、これで終わり…?」でした。
だってコピーが

ボスニア内戦から10余年、かつての戦火の街サラエボで、秘密を抱える母と真実に向き合う娘の、再生と希望の物語。

で、映画の予告とかでその秘密が父親の正体っぽいことを暗示させてたので、もう衝撃的真実なんて一つしかないじゃないか!
だからてっきり、娘にバレて一波乱あってそこから再生していく話だと思っていたのにあっさり終ってしまって呆然としてしまった。のでので話としては単純ですが、(というかもう予告の時点でめっさネタばれじゃねーかよ。昔の映画「春にして君を思う」*1を思い出したわ)その分映像が強烈でした。
廃墟から見える雪景色やナイトクラブのでの溢れんばかりのライトの洪水、全編に渡る薄灰色に滲んだ背景、そして何も言わずただ佇んでいる女達の空洞のような重たい瞳。
あと哀しみを背負った母親役のミリャナ・カラノヴィッチの皺と瞳、そして坊主にしても可愛らしい娘役のルナ・ミヨヴィッチがとても印象的だった。

*1:予告で老夫婦が旅に出かける話と説明しながらカットでおじいさんが棺桶引きずっているのでラストがバレバレだった(苦笑)