わが闇  NYLON 100℃ 31st SESSION

前回みたいにハコをIMPホールではなくてBRAVAにしてくれてありがとう!3時間半の舞台にIMPホールは本当にきつかったので。*1
BRAVAは椅子の座り心地がいいので楽です。でもそれでもやっぱり休憩時間を挟んでもきつかった…良席だったせいもあるけどもう後半ドライアイで目を開けているのが辛くなる程に。
本日マチネ、大阪初回公演
まだ地方公演残っているので隠し。
ケラリーノ・サンドロヴィッチが3年ぶりに書き下ろした新作。

実母が自殺し、義母も行方不明。父は病に伏せるという不幸続きの3姉妹をめぐる悲喜劇だ。
父と同じく作家になった長女(犬山イヌコ)は創作で行き詰まり、女優になった三女(坂井真紀)も仕事を放り出して帰郷。ただ一人結婚した二女(峯村リエ)も悩みを抱えている。ケラ版「三人姉妹」といった趣だ。*2

・やっぱり映像による演出が凄いなぁ…特にプロローグでの画面いっぱいに音を立てながらひびが入って行くのは本当に寒気が走った。
・セットが日本家屋そのまんまというのがなんか珍しい感じがする
・どのキャラも必ずどこかに現実にいそうだなぁ…どこか壊れていて、どこかが正常に機能しようとあがき、どうにもならなくて苦しんでいる。
・坂井真紀の生着替えっっ!!うわぁ、ばっちりガン見しちゃったよ(笑)ガリガリだったな…
・心の闇だけでなく失明の闇もかけていたんだ…
・なんか希望を持てるラストに違和感感じちまったよ…フォロー入れてるし。なんか凄く観客に対して親切で驚いた。


パンフでケラさん本人が語っているけどあまり盛り上がりのない話(最初の30分が一番盛り上がるというべきかも)だったけど、日常の瑣末事がどんどん積み重なっていく流れやスピード感のあるセリフの掛け合い、キャラの壊れっぷりなどで、どんどん話に引き込まれていきました。どんでん返しや思わぬ展開などより静かに少しずつ変化する異常さの方が余程がつんと来ました。特に3姉妹の静かな狂気はリアリティ有り過ぎてう〜んと唸ってしまったわ。

*1:場所によってはパイプ椅子になる。ちなみに自分がそうだった

*2:http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20071226et05.htm